今までにない新たなギグケース Gruv Gear GigBlade を徹底解剖 〜スタッフ レッジの独り言 vol.11〜

chuya-online.com スタッフ レッジです。

ここ最近の福岡はあまり天気が安定しておりません。
ちょっと前まで日差しが強く、外に居ると溶けそうなくらいでしたが、今は夜になると割と涼しくなってきました。
この調子であっという間に季節が変わっていくんでしょうね〜。


さてさて、本日は少し前から取り扱いを始めております新しいギグケースをご紹介します!

早速ものを見てみましょう。


Gruv Gear GIGBLADE

はい、妙な形をしておりますが、ギター/ベース用のギグケースです。
いわゆるセミハードケースと呼ばれるような、比較的頑丈なタイプの製品になります。

Gruv Gear(グルーブギア)というブランド名、聞きなれない方も多いかとは思います。

同ブランドで一番有名な商品といえば、多少コアな製品ではありますが、FretWrap(MuteWrap)ではないでしょうか。


フレットラップはテクニカルなプレイのギター/ベースプレイヤーを中心に人気を得ている製品ですね。
chuya-online.com でも通常のギター/ベース用を中心に7弦ギターや6弦ベースなど、多弦にも対応したモデルを展開しています。


少し話が逸れましたが、本題のGigBladeについて書いていきましょう。


GigBladeは、人間工学的に基づいたデザインを採用した、サイドキャリー型のギグバッグです。
「サイドキャリーってなんぞ?」と思った方が多いと思います。

一言で言ってしまうと、ゴルフバッグみたいに楽器を持ち運びできるケースですね。
…まあ厳密には違うのですが、後でご紹介する実際に持ってみている画像を見てもらえると納得できるかと思います。
ラインナップとしてはエレキギター、エレキベース、セミアコ用、アコースティック用の4種類。
ハードケース以外の選択肢に乏しいセミアコ用があるのは嬉しいですね。


では実機を細かく見ていくとしましょう。
今回はベース用のGIGBLADE-EBを取り上げていきます。


カラーは先に上げた画像のブラックと、この画像のチャコールの2種類。
どちらもスマートな印象を持ちますが、ブラックのほうがオレンジのラインが映え、より精悍な顔つきになっています。

素材には防水性1680Dナイロンを採用し、軽量で頑丈な造りになっています。
縫製もしっかりしており、手に持った感触はなかなかゴツイです


「GIGBLADE」の文字部分。プリントではなく、刺繍でしっかり作られています。
ちなみにこのロゴ部分の面はちょっと違う手触りになっており、サラサラとした感触が非常に気持ち良いです。


やっぱり気になるのはここですよね。
ちょっとした荷物(コンパクトエフェクター等)を入れることができるポケットになっています。
このトップポケットながなかなかにすごいやつなので、より細かく見て行きましょう。


ポケット部はケースの側面部分が一面開くようになっています。
内部はオレンジで明るく、クッションもしっかりとしています。


左右には小物を収納できるようになっています。
向かって右側はメッシュポケットになっています。ピックを入れたり耳栓を入れたり…メッシュ部分上部はゴムが仕込まれているので、簡単に中の物が飛び出たりはしません。


左側は筆記用具などを収納できるゴムバンド。現場では意外と鉛筆だったりボールペンが必要になるので、しっかりと収納できる部分があるのは嬉しいですね。


このトップポケットは容量が大きいので、写真のようにBOSSのコンパクトエフェクターもすっぽり。
この置き方だと2個は余裕で収まる奥行きです。


更に、寝かせた状態でも余裕で入ってしまいます。重ねてしまえば4つは入るでしょうか…。
同じBOSS製品のツインペダルシリーズなんかも入りますので、使用するエフェクターが少ない人だと、このトップポケットだけでも十分でしょう。


生地の境目から見えるこのファスナー…。


縦に長く伸びており、かなり大きな面積をもったポケットになっています。


ストラップは多少長くても2つ折り程度で伸ばした状態で収納できますし…


Mac Book Air(11インチ)も余裕で入ります。
(試してませんが、13インチでも余裕で収まるでしょう)


当然シールドも入ります。

まちがあるわけではないので、ポケットの容量そのものはそれほど大きくはありません。
しかし、縦に長く伸びている点、ボディ下部の部分の広いスペースをしっかり使える、という所を考えると、よく出来ていると感心してしまいます。


さて、小物周りの収納はこれで全てですので、次は持ち運びの部分に焦点を当てます。



これがショルダーストラップです。
がっしりとした金具を採用しており、かなり頑丈な造りになっています。


裏側から見てみた図。要所要所にオレンジが採用されていて、視認性が高くていいですね。
パッド部分はかなり分厚目に作られています。この辺りは運搬時の事がよく考えられていますね。


実際に持ってみるとこんな感じです。


ショルダーストラップの付け方は数パターンあり、このように斜めがけでも使えます。


斜めがけできる付け方でサイドキャリー。
この辺りはユーザーの好みで色々な組み合わせが考えられる部分ではないでしょうか。

実際に使用してみた感想としては、あまり重さを感じないことに驚きました。
持った時に重心が低くなるように設計されており、体への負担は少なく感じました。

サイドキャリーの利点としては、バッグそのものの上げ下ろしが非常に楽という点です。
若いミュージシャンは、公共交通機関での移動が多いと思いますが、ギグケースの運搬は色々とつらいものがあります。
サイドキャリー型のGigBladeであれば、椅子に座るときや乗車率が高くなった時、さっと降ろして抱えるようにしたりと素早く動かすことが可能になります。
加えて、サイドキャリーのケースだとリュックサックが使いやすい、というのは大きいですね。

電車やバスでの移動が多いミュージシャンにおすすめしたいスペック、使い心地です。


さあ、ここからは気になる中身の部分を見ていきます。



ファスナーを全開にして、ケースそのものも開いてみました。見てわかるように、完全に開ききった状態になります。
後述しますが、ファスナーにはストッパー的なパーツが付いており、ここまでがっつり開かないようにもできます。


ハードに使用するユーザーには気になるヒンジ部分。しっかりと作りこまれています。
この辺りの縫製含めた造りが良いのは嬉しいですね。


ヒンジ部分を外側から。当然この部分にもナイロン素材を使用しており、がっしりとした繊維で覆われているのがわかります。


次はケース内部。ボディエンドの部分にはフォームバーが2つ備えられています。
クッション材は厚く設計されているので、フォームバー無しでもエンドピンが地面にぶつかる事はありません。
フォームバーに関して言えば、収納する楽器の遊びを無くすという点での役割が大きい印象です。それだけ外周部のクッションがしっかりしているという事でもあります。
※アコースティックギター用のケースにはこのフォームバーは付属しておりません※


フォームバーは面ファスナーで付け外し自在。厚さは3センチ前後…といったところですかね。
ちなみに面ファスナーは側面部分にのみ付くようになっています。底面と天面にはより滑らかな手触りの生地が使われており、面ファスナーは付きません。


ネックレスト。大きめに作られており、これも面ファスナーで動かすことができます。


ネックが通る部分が中央よりややずれた位置にあるのが嬉しいですね。真ん中を通っていると、ペグがケース側面に干渉することもありますしね。


底面部分。写真ではわかりづらいですが、しっかりと厚みがあり、手触りも良質。


ヘッド部分には、ケース内部を保護するように養生されています。この部分が補強されているケースって(最近はだいぶ増えたけど)意外と少ないんですよね…。
ペグポストで生地がぼろぼろになるのを防ぎます。


で、GigBladeはブリッジ部分にも養生が!
セッティングによってはイモネジがちょっと飛び出たり、そもそも割りと鋭利なブリッジとかありますからね…。
こういった細かな部分がしっかりしているのは嬉しい限りです。


さあ、楽器を入れてみましょう。



どノーマルなJBタイプ。まあまあ、この辺りはきちんと収まってくれないと意味が無いから(笑)


お次はJBタイプの5弦。フォームバーの位置が少し変わっているのにお気づきでしょうか?
楽器を入れた際に、程よくタイトになるような設計のため、このように上手いことフォームバーの位置を調整してあげると、しっかりと固定されます。


最後に少し変わり種。シングルカットタイプの5弦モデルを。
こういった少し特殊な形状のベースもしっかりと収納できます。なかなか凄いでしょ?


ネックレスと部分。厚みがあるので、角度付きヘッドでも空間ができます。こういった部分の安心感は非常に大事です。
また、ヘッド周りの部分もクッション材が厚く取られているため、万が一不注意でぶつけることがあっても、比較的安心です。



先にちらっと書いたファスナーのストッパーです。面ファスナーで簡単に付け外しが出来、ファスナーが開きすぎてしまうのを防ぎます。


メインのポケットのファスナーです。鍵が取り付けられるようになっているため、防犯対策も行うことが可能です(鍵は付属しません)


ヘッド部分上部のちょっとしたハンドル。実際に使ってみるとこれがなかなか便利です。ちょっと移動させたいときなどに、軽く手を引っ掛けて動かせるため、意外と重宝します。


側面にはラバー製のソールが。ケースの特性上縦にも横にも置けるため、ケース上部の側面にもソールが備えられています。


もちろん底面にもしっかりとソールが備わっています。全体的に防水性の高い素材を採用しているので、急な雨の際の安心感が違います。


ケース側面のハンドル。ナイロン素材で分厚く作られており、あまり手が痛くなりません。
このハンドルを使うこと自体はそれほど多くはありませんが、握りやすく作られています。



さて、ここまで細かく見てきましたが、Gruv Gear GigBlade、いかがでしょうか?
サイドキャリー型というギター/ベースのケースではあまり馴染みのない仕様ではありますが、しっかりと造られたケースであることは伝わったのではないかと思います。


防水性や可搬性に優れている、ケース自体もごつくて取り回し良好…皆さんあるケースを思い浮かべると思います。そして比べたくなると思います。
というわけで、あるブランドのセミハードケースと比較してみましょう。

比較するのはこれ↓

はい、定番ですね。MONO M80です
ちなみにレッジさんMONOのケースは2つ持っていますので、いちユーザーとしては当然比較します。
それぞれのケースを使用しているユーザーとしての視点でざっくりとしたインプレを書いていきます。


まずは重量を比較してみました。


GigBlade 2.90kg


MONO M80 2.70kg

持った感覚ではほとんど差は感じなかったのですが、MONOが若干軽いという結果に。
この辺りはGigBladeのトップポケットの存在などがあるかもしれません。


じゃあ実際の使用感はどうなのよ?という事なんですが…

結論から書くと、個人的には…
・自身の車での移動が多い人はMONO
・電車/バスなど公共交通機関での移動が多い人はGigBlade
という感じです。

実際に使用するとわかるのですが、どちらのケースも本当に良く出来ています。
ただ、長時間の移動の場合、より疲れを感じにくかったのはGigBladeでした。
MONO M80も比較的疲れにくい方ではあるのですが、ショルダーストラップ部分の厚さが意外と薄く、肩への負担という部分ではGigBladeが優っています。
また、先述した運搬時の上げ下ろしが容易、という部分において、GigBladeを使用するメリットは非常に大きいものとなっています。

で、「自身の車での移動が多い人はMONO」と結論づけた理由ですが…GigBladeのやや特殊な形状ゆえ、平置き状態で動かすとちょっと引っかかる事が多い、という点がありました。

まあ正直この部分って言いがかりに近いところではあるのですが…実際に使ってみて、ちょっと気になった部分として敢えて挙げてみました。

実際問題、どちらが優れているかという議論になったところで、どちらも非常に素晴らしいケースであることには変わりなく、収納部分を始めとした細かな機能面や、単にデザインでチョイスしても全く問題のないクオリティだと思います。

楽器を保護するケースとしての機能や防水性能に関してはほぼ同等のスペックといえます。

chuya-online.com FUKUOKA は、GigBlade全種を展開していますので、ぜひ実際に手に取って体感してもらえればと思います。


さて、今回も長々と書いてしまいましたが、いかがだったでしょうか。
今回メインに紹介したGIGBLADE-EB、個人的に購入して使っておりますが、かなり快適です。
新しい物好きなユーザーさんにももちろんチェックして欲しいのですが、とにかく持ち運びやすいいいケースを探している、という方には自信を持ってオススメします。

それでは、スタッフ レッジでした。

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